ホイールのオフセットで迷ったら
気に入ったデザインのホイールのオフセットが、標準装備のホイールと全く同じ値で設定されていることは稀で2つのインセットでどちらを選ぶか迷うことがよくあります。
このページでは、このような時のオフセット選びの方法について例をあげて紹介します。
※オフセットについてはインチアップのホイールサイズを決める②を参考にしてください。
当サイトでは、メーカー車種ごとのインチアップ・ダウンの方法やサイズ一覧も紹介しています。
⇒インチアップ方法とサイズ(メーカー車種別一覧)
また、各車種別タイヤ交換(買い替えなど)方法についても紹介しています。
⇒メーカー車種別タイヤ交換ガイド
オフセットについて
先ずオフセットについて簡単に説明しておきます。
オフセットとは、ホイールの中心とハブとの結合面との距離をmm単位であらわしたもので同じリム幅のホイールでもオフセットが異なるとタイヤホイールの出っ張り代が異なります。
ホイールの中心から結合面が外側にあるのがインセットで+で表示、ホイールの中心より内側に結合面がある場合はアウトセットとなり-で表示されます。
※詳しくはインチアップのホイールサイズを決める②を参考にしてください。
ホイールのオフセットの選択
以下でホイールのオフセット選択例について紹介します。
標準装備のホイールのオフセット:+40(+なのでインセット)
インチアップをするホイールのオフセット:+35/+42
例えば、上のように標準装備のホイールのオフセット(インセット)が+40でインチアップで交換を考えているホイールが+35と+42のインセット設定がされている場合どちらを選ぶのがベストでしょうか。
スペーサーを使って出っ張り代を微調整できる余裕を持たせる
標準装備のホイール(+40)と比べると+35は外側に5mm出っ張る、+42は内側に2mm入り込むことになります。
例えば+35のホイールをチョイスした場合のタイヤ幅が195→225に変わるとインセットで5mm外側に出っ張ることに加えて、タイヤ幅が30mm広がりますので半分の15mm更に外側に出っ張りトータルで20mm出っ張ることになります。
トータル20mm外側に出っ張ってうまくフェンダー内で収まれば問題ありませんが、もしはみ出した場合はどうしようもありません。出たものを引っ込めることはできません。
では、+42をチョイスした場合はどうでしょう。標準装備のホイールに比べ2mmほど内側に入り込みますから-2mmで、タイヤ幅が広がったことで15mm外側に出るのと相殺してトータル13mm外側に出っ張ることになります。
もし、これでも少し入り込み過ぎかなって場合、スペーサーを使って微調整することが可能です。
例えば2mmのスペーサーを入れれば標準装備のホイールと同じインセット40になり、ホイール幅が広がった15mmだけ出っ張ります。5mmのスペーサーを入れればトータル18mmの出っ張りにできます。
以上からオフセット(インセット)+35をチョイスした場合は20mmの出っ張りで変えようがありませんが、+42をチョイスすれば+13~数ミリ単位で出っ張り代を微調整することができ、7mmのスペーサーを入れれば+35のホイールと同じく20mmの出っ張りに合わせることも可能です。
出っ張ったものを引っ込めることはできませんが、奥に張り込んだ場合はスペーサーで調整することが可能なのです。
ホイールスペーサースペーサーの厚さは5mm以内が無難
安くて便利なスペーサーですが、あまり厚いスペーサーを入れるとボルトのねじ山のかかり代が少なくなってとても危険です。
ざっくりですが取り付けの厚さは5mm以内が無難だと思います。
ナットのねじ山のかかり代はボルト径の1.5倍は確保しておきたいところで、例えばM12のボルトだとその直径(12mm)の1.5倍の18mm以上のかかり代はあった方がいいでしょう。
ハブボルトをロングタイプ(長くする)という対処法もありますが、ねじ山は確保できても足回りの部品に負担がかかり最悪の場合破損してしまう危険性もあります。
また、ロングハブボルト以外でも、競技用としてのハブにボルト止めするタイプのワイドトレッドスペーサーもありますが同じく、シャシー部品の破損にもつながる可能性がありますので危険です。
(と言いながら私は昔の愛車にはロングハブボルトを付けていましたが...)
なお、スペーサーを装着した場合の車検に関しては不明です。OKのところもあればNGのところもあるでしょう。