タイヤの耐荷重は守っておいた方が安心
タイヤのロードインデックスと耐荷重の関係については別のページで紹介しています。このページではインチアップの際、とても重要な『耐荷重』について少し詳しく紹介します。
ロードインデックスと耐荷重についてはロードインデックスと耐荷重(ロードインデックス表あり)を参考にしてください。
当サイトでは、メーカー車種ごとのインチアップ・ダウンの方法やサイズ一覧も紹介しています。
⇒インチアップ方法とサイズ(メーカー車種別一覧)
また、各車種別タイヤ交換(買い替えなど)方法についても紹介しています。
⇒メーカー車種別タイヤ交換ガイド
耐荷重はクルマ毎に設定されたタイヤ1本が耐えることができる荷重
耐荷重とは、タイヤ1本で耐えることができる荷重のことで単位はkgです。耐荷重はタイヤのロードインデックスと充填空気圧の組み合わせで決まり、インチアップのタイヤは必ずこの耐荷重値を維持するようにしないといけません。
メーカーが設定しているタイヤの耐荷重は十分余裕があるか
愛車に最初に装着されているタイヤのロードインデックスと空気圧から、耐荷重を調べたことがある方は気が付くと思いますが、なにかやたらと高い数値のように感じたことがあるのではないでしょうか?
例えば、軽自動車のNBOXを例に見てみると、前輪の耐荷重値が387kg、後輪が370kgです。これを4本合計すると1500kg(1.5t)になります。
はぁ?Nboxはそんなに重くないから!って思いますか?
インチアップで欲しいサイズのタイヤの耐荷重が、標準で装備されているタイヤの耐荷重を下回っていたとします。でも、どうしてもそのサイズのタイヤが欲しい。
そこで、車両総重量を4で割ったあるいは前後軸重を2で割った数値と欲しいタイヤの耐荷重を見比べてみたところまだ十分に余裕がありそう。
↑これはちょっと危険な考え方かもしれないです。
メーカーは動的な荷重も考慮して耐荷重を設定している
耐荷重を考えるうえで、単純にそのクルマの車両の総重量を4で割る、あるいは前後の軸重を2で割った値と見比べて、実質必要な耐荷重値を判断している方もいるかもしれませんが、それはあくまで静的な状態での荷重値です。(車検の基準はこれでOKな場合もあるようですが)
走行中はブレーキキングやコーナーリングなどで荷重移動が起こります。
更に、急ブレーキをかけた時は、通常のブレーキングより高い加速度が加わりますので、より荷重は増加します。
かなりの安全マージンは取っているとは思いますが、
メーカーは静的な荷重に加え、動的にかかる荷重についても予測し、実験検証を繰り返してそのクルマに合った耐荷重(ロードインデックス+充填空気圧)を設定しています。
同じ車種でも耐荷重値にばらつきがある
同じ車種でもグレード毎に採用されている数種類のタイヤの耐荷重をそれぞれ見比べてみると、かなりばらつきがあり、スポーティーなグレードに装着されている低偏平タイヤの方がロードインデックスは低くなっています。
また、そのタイヤに設定されているMax空気圧以上の設定空気圧になっているグレードもあったりします。
これは、耐荷重というより乗り心地とコーナーリングの性能をバランスよく保つためにタイヤの剛性をあげるのが目的なのだそうです。
車検に通らない場合も
そもそもそのクルマで設定されている耐荷重を下回った場合、車検に通らなくなってしまうケースがあります。検査員が耐荷重までこまかく見るかどうかはあると思いますが、やはり耐荷重性能はきっちり守っておいた方が安心です。
インチアップは愛車で設定されている耐荷重の範囲内で
せっかく高いお金を払って装着したタイヤの耐荷重が純正タイヤのそれを満たしていなくていつもヒヤヒヤしながら運転するようになったらもったいないですよね。
インチアップをする時は、グレード毎の耐荷重を維持できる範囲内で楽しむことをおすすめします。